スティーブ・ジョブズが語った「成し遂げる人」と「夢見る人」を分けるたった1つの習慣

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起業家の中には「助けを求める」ことが苦手だと感じている人が多いのではないでしょうか。

人が起業する理由の1つとして、自分自身で全てを決断したいからというケースも多いのでは。夢を追い求めるために奮闘し、苦しみさえも厭わない自分の強さに頼ることになります。

しかし、スティーブ・ジョブズは独立心や自立心はいずれも起業家にとって重要な資質ではあるものの、それが過剰になると成功を制限してしまう可能性があると感じていたそうです。

今回はジョブズが過去に語った「成し遂げる人」と「夢見る人」を分けるたった1つの習慣についてご紹介します。

助けを求めたジョブズ

ジョブズは過去にこのように話していたそうです。

私が誰かに助けを求めて、助けてくれなかった人に出会ったことは一度もありません。

私は12歳のとき、ヒューレット・パッカードの共同創業者であるビル・ヒューレットに電話をかけました。

「こんにちは、僕はスティーブ・ジョブズと言います。 年齢は12歳、学生です。周波数カウンターを作りたいのですが、余っている部品があればいただけないでしょうか?」

ビル・ヒューレットは笑って、余っている部品をくれました。

そしてその夏にヒューレット・パッカードでの仕事をくれたのです。私は天にも昇る気持ちでした。

多くの人は助けを求めるために受話器を持って電話をかけようとしません。

ほとんどの人は助けを求めません。それが時に、何かを成し遂げる人々と、ただ夢見る人々との違いとなるのです。

このエピソードから分かる通り、ジョブズにとって人に助けを求めることは成功の基盤でした。

その最たる例こそが「初代iPhone」です。

初代iPhoneの試作品の画面は、ハードコーティングされたプラスチック製で出来ていましたが、頑丈さが十分ではありませんでした。

その試作品は1日ポケットに入れていただけで、画面が傷ついてしまったそうです。

ジョブズはAppleが持つ多大な資産を使って、この問題を自力で解決する術も持っていたはずです。

しかしジョブズはコーニング社CEOのウェンデル・ウィークス氏に電話をかけ、必要なガラスについて詳細に説明したそうです。

何度かやり取りをして、巧妙な言葉回しでウィークス氏を説得したのち、ウィークス氏は同社が1960年代に開発したものの、一度も生産に至らなかった強化ガラスを提供することを約束しました。

助けを求める際に大切なこと

のちにジョブズの伝記を執筆した作家のウォルター・アイザックソンがウィークス氏のオフィスに入る機会があったそう。

すると、そこには「あなたなしでは成し遂げられなかった」と書かれたジョブズからの手紙が展示されていたそうです。

これこそが人に助けを求める上で大切な部分と言えるでしょう。

人に助けを求めてしまうことで、相手から見て自分が「弱くなった」「無防備になった」「劣っている」と見られているように感じてしまうかもしれません。

しかし実際、そうはなりません。

正しい方法で助けを求めれば、周囲の人はあなたに対して悪く言うことはないでしょう。

助けを求められた人たちは、あなたから助けを求められたことで、暗に「信頼されている」と感じます。

人に助けを求めることは、助けを求められた人たちが努力して獲得したスキル、才能、経験を評価し、尊敬していることを示します。

助けを求めることで人生に変化が生まれるかも

ジョブズは「行動しないとダメだ。電話でも起業でも失敗する覚悟を持たなければならない。失敗を恐れると、遠くには行けない」とも語っていました。

もしあなたが人に助けを求めなければ、人生に変化をもたらす機会をつくることすらできません。その影響がどんなに小さくてもです。

先ほども紹介しましたが、ウィークス氏はジョブズからの手紙を飾っており、役に立てたことを誇りに思っていました。

人に助けを求めることは「成功」の前兆と言えるでしょう。

誰も1人で価値あることを成し遂げることはありません。助けを求めることは、長期的かつ相互に有益な関係を築くための最初のステップになるかもしれません。

そう考えると人に助けを求めることは「成功の定義」のように聞こえますね。

LIFE HACKERより一部編集・転載(2024年6月27日の記事


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